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75gOGTTとは?糖尿病精密検査について【医師が解説】
はじめに
「健康診断で血糖値が高いと言われた」、「HbA1cが6.0%であった」、「空腹時血糖が110mg/dLであった」、「随時血糖が140mg/dLであった」、「妊娠中に尿糖を指摘された」「妊娠中に血糖が高いと言われた」など、このようなときに行われる検査が75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)です。
初めて受ける方は「どのような検査なの?」「どれくらい時間がかかるの?」「検査中は何をしていればいいの?」など、不安を感じることも少なくありません。
この記事では、75gOGTTの目的、当院での実際の検査の流れ、注意点、結果の見方まで詳しく解説いたします。
75gOGTTとは?
75gOGTT(75g Oral Glucose Tolerance Test)は75g経口ブドウ糖負荷試験という糖尿病の精密検査です。75gのブドウ糖が溶けたソーダ水を飲み、その後の血糖値の変化を調べます。
通常は食事をすると膵臓からインスリンが分泌され、血糖値は正常に維持されます。一方、糖尿病や糖尿病予備群では、この働きが十分ではないため、血糖値が高く上昇する、血糖値が高い状態が長く続いてしまう、という特徴があります。
75gOGTTでは、時間ごとに血糖値の変化を観察することで、糖尿病を診断したり、糖尿病になりやすい状態(耐糖能異常)を見つけることができます。

なぜ75gOGTTを行うの?
空腹時血糖やHbA1cだけでは判断が難しい場合に糖尿病を診断する目的で行います。特に、空腹時血糖が少し高い、HbA1cが境界域(6.0-6.4%)、食後高血糖が疑われる、こういった場合に有用です。
また、妊娠中はホルモンの影響でインスリンが効きにくくなるため、妊婦健診で尿糖陽性や随時血糖が高かった場合に精密検査として行います。
➡️ブログ「妊娠糖尿病について【医師が解説】」
➡️ブログ「糖尿病合併妊娠とは?妊娠前から糖尿病がある方が知っておきたいこと」
さらに、必要に応じてインスリンも同時に測定し、インスリンが十分分泌されているか、インスリン抵抗性が強いかなども評価できます(耐糖能精密検査)。この検査を行う場合には、糖負荷後30分値の採血が追加で必要になります。
実際の検査の流れ
前日の注意点から当日の検査、ご帰宅までの流れをご説明いたします。

① 前日
前日は午後8時までに普段どおり食事をします。極端な糖質制限はせず、また飲酒は避けましょう。夕食後から検査までは絶食となります。水・白湯、麦茶は飲んでも構いませんが、カフェインや糖分、乳製品が含まれる飲み物は摂取できません。
② 来院・受付
朝9時にご来院いただき、受付を済ませます。ご体調や最終食事摂取時間などを確認し、検査を開始します。受付時に発熱、腹痛、下痢症状などがある場合は検査を延期することがあります。
検査当日の注意点
- 朝食は食べない
- 水・白湯は飲んでもよい
- 喫煙しない
- 激しい運動をしない
- ガムや飴も食べない
- 指示された薬以外は自己判断で服用しない

③ 最初の採血(空腹時)
まず空腹時の血糖値を測定します。

④ ブドウ糖液を飲む
空腹時採血の後、冷蔵庫で冷やした75gのブドウ糖液(トレーランG)を5分以内に飲み切ります。甘い炭酸飲料のような味ですが、人によってはかなり甘く感じます。そのためしっかりと冷やすことで、甘さを軽減できる効果があります。
⑤ 待機時間
ブドウ糖を飲んだ後は検査終了まで院内で安静に過ごします。この時間は非常に重要です。歩き回ったり運動したりすると血糖値が変化し、正確な結果が得られません。待合で座ってお待ちいただき、読書、スマートフォン、パソコン作業程度の活動にしましょう。お手洗いは制限ありません。

⑥ 1時間後採血
ブドウ糖を飲んでから1時間後に採血します。血糖値がどの程度上昇しているかを確認します。
⑦ 2時間後採血
最後に2時間後の採血を行います。糖尿病の診断では、この2時間値が最も重要になります。採血を行い検査は終了となり、その後は通常どおり食事を摂ることができます。結果説明は1週間後にご来院いただいております。
検査結果で何がわかる?
75gOGTTでは次のような状態を評価できます。
|
判定 |
特徴 |
|
正常型 |
血糖値が適切に上昇し、2時間以内にほぼ正常へ戻る |
|
境界型(耐糖能異常) |
糖尿病ではないものの血糖値がやや高く、将来的に糖尿病へ進行するリスクが高い |
|
糖尿病型 |
血糖値が高い状態が続き、糖尿病が疑われる |

妊娠中の場合は判定基準が異なります。

妊娠糖尿病や糖尿病合併妊娠についての詳細はブログでご紹介しております
➡️ブログ「妊娠糖尿病について【医師が解説】」
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よくある質問(FAQ)
- ブドウ糖液(トレーランG)はどんな味ですか?
A. 甘い炭酸飲料のような味ですが、飲めないほどではありません。ただし、人によっては甘さが強く感じられることがあります。そのため冷やしてお飲みいただくことで、甘さを軽減しています。基本的には検査中の飲食はできませんが、トレーランGを飲んだ直後にうがいをしていただく事は可能です。 - 検査中にトイレへ行けますか?
A. 基本的に制限はございません。ただし、長時間歩き回ることは避けていただきます。 - 検査後はすぐ帰れますか?
A. 最後の採血が終われば帰宅できます。検査後に体調に問題がなければ食事に制限はありません。 - 毎回この検査が必要ですか?
A. いいえ。通常は診断が必要な場合や妊娠糖尿病の評価など、医師が必要と判断した場合にのみ行います。
まとめ
75gOGTTは、糖尿病や妊娠糖尿病を正確に診断するために重要な検査です。検査自体は約2時間かかりますが、当日の流れや注意点をあらかじめ知っておくことで、安心してお受けいただけるのではないでしょうか。
当院では、患者さんが安心して検査を受けられるよう、検査前の説明から結果のご説明まで丁寧な対応を心がけております。
健康診断で血糖値の異常を指摘された方や、妊娠糖尿病の精密検査が必要といわれた方は、お気軽に当院へご相談ください。
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参考文献
- 日本糖尿病学会 編. 糖尿病診療ガイドライン 2024
- 日本糖尿病学会 編. 糖尿病治療ガイド 2024–2025
- American Diabetes Association. Standards of Care in Diabetes—2026. Section 2, 5.

筆者 井上光子(副院長)
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医・指導医
内分泌代謝・糖尿病内科領域 専門研修指導医(領域指導医)
武蔵小金井みどりクリニック
糖尿病内科・内分泌内科・内科





