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CGMとは?糖尿病の持続血糖測定を医師がわかりやすく解説
① CGM(持続血糖測定)とは
CGM(Continuous Glucose Monitoring)は、腕や腹部に装着した小型センサーにより、24時間連続して血糖値を測定できるシステムです。従来の指先穿刺による血糖測定とは異なり、食後高血糖や夜間の低血糖をなど、これまで測定が出来なかった血糖の変動を測定できる点が大きな特徴です。数分ごとに血糖値が記録されるため、食事・運動・ストレスなどが血糖に与える影響を視覚的に把握でき、より詳細な血糖管理が可能になります。

② C G Mと従来の血糖測定の違い
自己血糖測定(SMBG)は測定した瞬間の血糖値のみを確認しますが、CGMでは血糖の「変化の流れ」を把握できます。これにより、血糖が上昇中なのか下降中なのかを予測でき、低血糖や高血糖のリスクを早期に察知できます。また穿刺回数の負担が減るため、患者さんの生活の質(QOL)向上にもつながるとされています。

③ CGMで分かる新しい指標(TIR)
CGMではHbA1cだけでは評価できない「TIR(Time in Range)」という指標が重要視されています。これは目標血糖範囲内に入っている時間の割合を示すものです。TIRが高いほど血糖変動が安定していると考えられ、合併症リスク低減との関連も報告されています。近年の糖尿病治療では、このTIR改善が治療目標の一つとなっています。
④ CGMが向いている患者さん
インスリン治療中の方だけでなく、血糖変動が大きい2型糖尿病の方、低血糖症状に気づきにくい方、治療開始直後の評価を行いたい場合などに有用です。保険適応はインスリンを使用中の患者さんに限られてしまいますが、食後高血糖の確認や生活習慣改善の動機づけとしても効果的です。自身の血糖変化をリアルタイムで確認できることで、治療への理解と自己管理意識の向上が期待できます。
⑤ 当院でのCGM活用
当院ではCGMデータを活用し、患者さん一人ひとりの生活スタイルに合わせた治療提案を行っています。血糖値の「点」ではなく「線」で評価することで、いわゆるオーダーメードされた糖尿病診療が可能になります。今後はデジタル医療との連携がさらに進み、CGMは糖尿病管理の中心的ツールとして普及していくと考えられます。
まとめ
CGMは血糖値の変動を可視化し、より個別化した糖尿病管理に役立つ検査です。血糖コントロールに不安がある方や、現在の治療について見直したい方は、お気軽に当院までご相談ください。患者さま一人ひとりの生活スタイルに合わせた治療をご提案いたします。
筆者 井上光子(副院長)
日本糖尿病学会 糖尿病専門医・指導医
日本内分泌学会 内分泌代謝科専門医・指導医
内分泌代謝・糖尿病内科領域 専門研修指導医(領域指導医)
武蔵小金井みどりクリニック
糖尿病内科・内分泌内科・内科



